◎スポーツとセクシュアル・マイノリティ

性の多様性がさまざまな場面で取り上げられるようになった時代の中で、
新型コロナウイルスが世界にまん延した影響で、来年に延期される東京2020オリンピック・パラリンピック。
この機会に、スポーツの世界とジェンダーについて研究されている
現日野市男女平等推進委員で東京都立大学ダイバーシティ推進室特任研究員の藤山新さんに
「セクシュアル・マイノリティとスポーツの関係」を寄稿いただき、3回にわたり掲載します。

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[お問い合わせ]男女平等課（電話番号042・584・2733／FAX042・584・2748）

Vol.1「スポーツとセクシュアル・マイノリティに関する諸課題」
「LGBT」という言葉の普及に象徴されるように、
いわゆるセクシュアル・マイノリティについての人々の認識は、近年急速に広がりつつあります。
スポーツの世界も例外ではなく、2016年に開催されたリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックにおいては、
セクシュアル・マイノリティであることをオープンにして競技に参加したアスリートが50人を超え、過去最多となりました。
また、開会式では有名なトランスジェンダーのモデルがブラジル選手団を先導したり、
競技会場で同性パートナーが公開プロポーズをする姿が話題となるなど、
オリンピックという世界的なメガ・スポーツイベントの舞台において、
セクシュアル・マイノリティの当事者が活躍する場面がいくつも見られました。
しかし、スポーツは多くの場合、男性と女性に分かれて競技を行っていることや、
いわゆる「男らしさ」イメージと強く結びつきやすいことなどもあって、
セクシュアル・マイノリティ当事者にとっては困難を感じる場面が少なくありません。
例えば、血液中のテストステロン（男性ホルモンの主成分）の分泌量が一定の数値よりも高い女性アスリートの場合、
現在のルールでは、女性として競技に参加することができない種目もあります。
また、トランスジェンダーのアスリートの場合、
FtM（身体は女性でアイデンティティは男性）のアスリートは無条件で男性として競技に参加できる一方で、
MtF（身体は男性でアイデンティティは女性）のアスリートは、
血液中のテストステロン値を一定以下に保たなければ、女性として競技に参加することはできません。
また、ルールとしては参加可能であっても、対戦相手や観客など、周囲から批判の対象となり、
結果として競技に参加できないケースも少なくありません。
このほか、特に男性同性愛者に対するバッシングが一般社会よりも非常に強いことなど、
セクシュアル・マイノリティ当事者はスポーツの場面でさまざまな困難に直面しています。
こうした状況をいかに変えていくことができるのか。
スポーツにおける公平性と、性の多様性を尊重する姿勢とはいかにして両立することが可能なのか。
スポーツがすべての人のものであるためにはどうすればよいのか。
東京2020オリンピック・パラリンピックを控えた私たちは、一緒に考えていく必要があるでしょう。

藤山新（ふじやましん）
・東京都立大学ダイバーシティ推進室特任研究員
・第8・9期日野市男女平等推進委員（2018年7月から）
（略歴）世田谷区立男女共同参画センター職員、復興庁男女共同参画班政策調査官を経て2015年4月より現職。
スポーツとジェンダー、特にセクシュアル・マイノリティとスポーツの関係をテーマにした研究を行う。
公益財団法人日本スポーツ協会スポーツ医・科学専門委員会「スポーツ指導に必要なLGBTの人々への配慮に関する調査研究」に
研究班員として参画し、『体育・スポーツにおける多様な性のあり方ガイドライン』の作成に携わる。
主な著作に『よくわかるスポーツとジェンダー』（共著、ミネルヴァ書房）、
『データで見るスポーツとジェンダー』（共著、八千代出版）など。

次回は広報ひの1月1日号に掲載予定です